神隠しというものをご存じだろうか?
世界各地で報じられる行方不明の子供たち。
いったい彼等ロストチルドレンは何処へ行ってしまうのだろう……?
事故にあってしまった者……。
犯罪の手にかかる者……。
そして……。
異世界への扉を開けてしまった者……。
主人公、ウィンディアはロンドンで暮らす13歳の女の子。
ある日彼女は通学途中に行方不明になってしまう……。
目撃者によると、彼女は突然現れた光に吸い込まれ消えたという……。
これが神隠しである。
彼女は異世界に吸い込まれてしまったのだった。
彼女が行き着いた世界、そこは20世紀初頭を思わせる西洋の街で、
ウィンディアはある老人の屋敷に保護された。
屋敷の主人、ディオールは全てを理解しているかのように驚愕の事実を語った。
ここはジルバラードという国で地球上には存在しない場所なのだという事……。
そして帰る手段はもう無いのだという事……。
突然の出来事にウィンディアは泣き崩れてしまう……
20世紀初頭のヨーロッパを思わせる平和な国、ジルバラード。
この国では、「現世界から迷い込んだ者には特殊な魔法能力が身に付く」と語られていた。
ディオールはウィンディアのような身寄りのないロストチルドレンを養い、
彼女たちの魔法の力で国王に貢献して暮らしていた。
ディオールの娘たちは人々からエンジェルと呼ばれ親しまれ、
おかげでジルバラードは平和な毎日を送っていた。
しかしその平和を切り裂くような出来事が起きたのだ。
なんと伝説の魔物たちが現れ人々を襲い始めたというのだ。
ディオールは国王の命を受け、エンジェルたちを送る。
ウィンディアにとって初めての任務は、襲われた街での魔物退治という過酷なものだった。
現場で彼女たちを待っていたのは……
魔界があふれてしまったかのような地獄だった……